契約の前にこれはチェックしておきたい

物件種類とは

見た目には店舗でも貸主が建物を建築する場合、事務所や倉庫などの使用目的で建築している場合が多い。例えば、１階に店舗が数件並んでいて、上の階が住宅等の場合は元々は１階を駐車場や居宅で建築確認申請を行い、完成後に収益性の高い店舗等に転用している場合があります。そのような店舗を借りて不特定多数の人が出入りする飲食店等を開業した場合、問題が生じることがあります。
⇒登記簿謄本や建築確認書で確認できます

法令上の制限

建築基準法・都市計画法・条例など様々な法律があり、各地域には用途が定められております。それぞれの地域に建築してもよい建物、ダメな建物、開業できる業種できない業種があります。

各市町村によって線引きがなされていますので、必ず確認を行なうことです。

⇒市町村役場もしくは不動産業者に確認してください

自主規制

当該地域で、法律や条令の定めがなくとも各自治会などの申し合わせ事項で、一定業種の出店に規制をかけている場合があります。法的にはペナルティーがないことが多いのですが、せっかく出店するわけですから地域の住民・企業とも良好な関係を構築する必要があります。
⇒商店会則、自治会則を入手して確認してください。もしくは近所に聞き込みをしてください。

商店街・自治会

上記の[自主規制]とも関係しますが、出店にあたり地元商店街や自治会に加入できるか？その場合の費用負担などは？
⇒商店会則、自治会則を入手して確認してください。もしくは近所に聞き込みをしてください。

現況

使用中の場合・・・引渡しを受ける際に、どのような状態で引渡しを受けられるか？
廃業？移転？　現在の借主がどのような理由で閉店するのか？
空室の場合・・・什器備品が残っている場合はその備品の所有権を確認してください。例えば、業務用の冷蔵庫や店舗内装（カウンター・テーブル）などが残っている場合などは前の賃借人が購入して置いていったことが多く、許可無しに借主が利用・処分できるものではありません。
⇒不動産業者、オーナー様に確認してください。

物件概要

消防上の問題・・・一定規模の不特定多数の人が出入りする店舗では、火災時に非難できるように非常口設置を義務づけております。また垂れ壁○○センチ以上で区切られている場合は火災報知器やスプリンクラーの設置が義務付けられている場合もあります。
⇒指定内装業者に確認してください。
業種規制・・・監督官庁、許認可権者などの許可が得られるかどうか？
⇒市町村役場、県庁等に確認してください。
電気・・・増設が必要な場合は、その設備が設置可能かどうか？費用は？
⇒指定電気工事業者に確認してください。
上下水道・・・給水管は一般住宅と店舗ではおのずと使用量に差があるために、店舗の種類（例えばクリーニング屋さん、美容院）によっては給水管が細すぎる場合もあります。
看板・・・店舗・事務所には不可欠の営業ツールです。建物外部に縦に細長く付けられている看板（袖看板）
正面の看板等いくつかの看板がありますが、道路部分に突き出た看板や、道路上に置く看板は基本的には違法ですので、行政処分に対するリスクは借主負担になります。
- どの位の大きさの看板が必要か？
- 電飾看板の場合、点灯時間の制限はどうか？
- 建物外部にアングルなどを取り付けるのに、オーナー様の承諾は必要か？
内装工事・・・出店するときに内装を改装すると思いますが、改装前の内部の状況を確認していないオーナー様がほとんどです。トラブルを防ぐため、できるだけ現地にてオーナー様との立会いをお勧めします。また証拠写真を残しておいてください。
工事業者の選定に関して、ほとんどの場合において借主側指定の業者を利用することができますが、契約書等で改装図面の提出を義務づけています。
⇒内装業者、不動産業者に確認してください。
登記・・・必ず登記簿謄本を確認して、抵当権等その他賃貸借契約に影響のある権利が設定されていないかの確認が必要です。最悪の場合、契約した店舗が競売にかかり所有者が変更されて、新所有者から退去を求められる場合もあります。※法改正により短期賃貸借権の保護がされなくなっています。
⇒法務局で確認してください。